私は、アパレルに従事して約15年のキャリアが御座います。ほんのちょっとだけ自己紹介ですw 小売りのアパレルではまぁまぁ大手でヤングな企業でキャリアスタート!そこから7社転職して現在はフリーのセールスとして活動しております。
もちろん、POPUPのディレクションといった仕事も頂いており、リアルな情報をめちゃくちゃ出しちゃおうと思います!w
POPUPと言えば百貨店やファッションビルのような商業施設を想像すると思います。今やまったくの素人さんでもアパレルを始められる時代。
今やECが盛んになって無料のECプラットフォームが沢山あってオンライン上で販売している方が沢山いますね!
例題を言うと2021年11月に直営店を出した【ALEXIA STAM 】は2015年にフジテレビのリアリティバラエティ番組『テラスハウス』に出演し一躍有名になって立ち上げた水着ブランドです!
https://alexiastam.com/products/category/new-arrivals/
今でも人気ですが、絶頂の頃は水着で受注開始すると1日で何と1億の売上を叩き出してましたっ!!w そこからPOPUPを定期的に百貨店を中心に展開して2週間での売上が毎回約2千万円⁉⁉⁉という水着でここまで売れるのかと思うくらい人気なブランドですね!
でも本当に百貨店を中心にPOPUPが本当に良かったのでしょうか?私はそうは思いません。違うポップアップの形態だったらもっとインパクトとリアルな利益を出せたんではないでしょうか。
そんなこんなで今やインフルエンサーブランドがD2Cブランドとして盛んに展開していますよね! 本日はドメスティックブランドやデザイナーブランドがやるPOPUPでは無く、インフルエンサーブランドがやるPOPUPについてのリアルな情報や出店条件なんかもお伝え出来ればと思います。
・ファッションビルのデメリットとメリット
・百貨店のデメリットとメリット
・イベントペースのデメリットとメリット
ファッションビルのデメリットとメリット
ファッションビルで代表的な建物と言えば【新宿ルミネ】ではないでしょうか。ルミネと言っても様々な業態やターゲットがあるのですが、そこは割愛。w
ルミネで開催するもっとも大きなメリット。それは売上が取りやすいという点ですね!特にルミネエストに関しては、1日の利用者数は41万69人と日本一になっている改札と直結している点にあります。 また、どのアパレル企業やブランドもファッションビルでは1番売上がいいのがルミネエストに入っているブランドなんです!これは間違いないでしょう。
デメリットは開催するまでにいくつかの壁があるのです。
- 担当者と繋がるか紹介してもらい商談する。
- ルミネ側の予算と館のテイストにあっているかがとても重要
- 売上が取れる証拠をコンテンツを提示(資料作成)
- 内装(装飾)の施工や店舗備品の初期費用がかかる
- 歩率と言う家賃が掛かる
- 最低保証売上がある
大きく分けて4つの関門があります!オンラインで月2千万の売上を提示してもルミネとのテイストが合わなかったりコンテンツが違うと言われたらそれまでなんです。要はブランディングってやつですね!
あと、簡易的な内装でも問題ないのですが世界観も重要だったりするので、オンラインには無い初期投資が100万は最低必要ですね。内訳としては店頭備品でレジやラックやマネキン。サインと呼ばれるロゴのカッティングシートだったり諸々リアルで開催するにはお金が掛かってしまうんです。。。
そして一番のリスクは最低売上補償です。
3週間のPOPUPで歩率が25%と言われ、予算(最低保証)が500万とします。これで600万だったら、支払が150万になります。しかしっ!!!400万の売上しか取れなかった場合の支払いは、400万×25%=100万ではなく、500万の25%=125万になります。
とゆう事は歩率に直すと結果、歩率が31.25%に変化してしまいます。。。もっと売上が低い300万だったら、41.6%となり恐ろしい事態が巻き起こります。。。
百貨店のデメリットとメリット
百貨店で有名なのは東の新宿伊勢丹。西の阪急うめだ本店。ここが2大百貨店でNO,1、NO,2百貨店ですね。ここでやるのは、ルミネよりも感度がいいブランドはここでやりたいと思っているハズです!w メリットはやっぱり一度開催するとブランド知名度が抜群に上がるという事事ですね!あと、百貨店のバイヤーの方が色々親切に教えてくれたり、レジは集合レジだしレジ周りの備品等は全て揃っているのも魅力ですね!
また、掛率なので歩率がある館みたいに最低保証売上がないのが魅力のひとつですね!
↓は百貨店の売上ランキング。ちょっとわかりずらいですが。。。
ここでも壁が立ちはだかります!
- バイヤーと言われる担当者と商談
- 期間は1週間または2週間
- 場所によって予算がかなり大きい。(特に伊勢丹新宿)
- 独自の百貨店ルールの縛りが多い
- 掛率と言う家賃が発生して歩率よりも割かし高い。
ファッションビルとはまた違って、10代をターゲットにしているブランドはほぼ入れません。何故か? 百貨店に来る客層とはかけ離れているからです。OPで言うと最低2万〜3万以上の単価で勝負しているブランドと言えば分かりやすいでしょうか。 百貨店はバイヤーとマネージャーと言って主に2種類に分かれています。バイヤーは商品担当で主に取引先との折衝。マネージャーは売場の管理で別れているんです。
ここは、コンテンツと言うよりもブランディングに紐づいてる売上のブランドの方が開催しやすいですね。
イベントペースのデメリットとメリット
メリット
- 何でもあり
- 売上が高ければ高いほど家賃比率が下がって利益につながる
- 自分の好きな場所や時期で空いてればどこでも可能
デメリット
- 集客力がないと開催しても閑古鳥
- 売上が無ければ大赤字
- スケルトン状態から店舗装飾で初期費用が掛かる場合がある
このイベントスペースはデメリットを全て凌駕すれば、いちばんブランドにとって表現できる場所になること間違いないと思います。今や館にはお客様がいません。集客を呼び込む事が出来れば大きくブランドの成長にも繋がる事間違いないですね!
ここで、先ほどから歩率やら掛率やら言っておりますがなんそれッ?と思う方いると思うので簡単に解説します。
歩率…賃料徴収形態の一種です。 テナントのある月の売上に決められた割合を乗じ、それを賃料とすることです。 たとえば歩率が10%であれば、当該月の月商300万円のテナントがその月に支払う家賃は30万円であり、500万円のテナントは50万円の賃料を支払うことになります。
掛率…上代(販売価格)に対する下代(仕入れ価格)の割合のことで、「掛け率○○%」というようにパーセンテージで表示されます。 上代は一般消費者に販売する価格のこと
ファッションビルやSC(ショッピングセンター)は売上歩率といい百貨店は掛率といいます。なので百貨店はバイヤーが仕入れる消化仕入れと言われているのです!
逆に、ファッションビルやSC(ショッピングセンター)はテナント料として売上歩率として出店テナントから家賃を回収しているのです!
2010年頃はファッションビルや百貨店でPOPUPやる事がブランドステイタスになったり、館の集客力(フリー客)で売上が取れる時代でしたが、今やさほど集客力や館のステータスは無くなって来ている様にも思えます。
私が思うのは、高い歩率や、掛率でやるよりは、リスクを承知で路面店で内装にお金掛けてイベント仕込んで思いっきり勝負してもいいのでは?と思ってしまいます。
ブランド価値を高めるのはブランド自体のブランディングを高めるしか今の時代は生き残れないと思います。
ご愛読ありがとうございました!